【男性向けシチュボ】執念深い村の守り神に魂全てを捧げて永遠に共に生きる【フリー台本08】公開

【男性向けシチュボ】執念深い村の守り神に魂全てを捧げて永遠に共に生きる
「執念深い村の守り神に魂全てを捧げて永遠に共に生きる」ハイライト画像
目次

【男性向けシチュボ】執念深い村の守り神に魂全てを捧げて永遠に共に生きる【フリー台本】

本編

「なぁ、うっかり、わたしに永遠を誓った愚か者の少年」
一度逃げ出した少年が再び村に戻って、執念深い村の守り神と永遠に共に生きるフリー台本。

文字数2200字程度(約7分)
要素#恋愛 #神様 #不穏 #永遠 #少年呼び
本編(小説ビューワー)
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フリー台本 08

「執念深い村の守り神に魂全てを捧げて永遠に共に生きる」
……ん……? ああ……、帰ってきてしまったのか、少年。 なに? もう、そんな歳ではない? 私からすれば、少年はいつまでも童と変わらないがな。 「見くびらないでほしい」、か。確かに背丈は10寸ぐらい伸びたか? だが、そんなもの誤差だろう。 見下ろしたときに見えるつむじが、少々近づいた程度。少年はいつだって、可愛らしいものだ。 ああ、すまない、すまない。懐かしい顔を見たせいで、つい軽口を叩いてしまう。何しろ、わたしはこの二十年、退屈でたまらなかったからな。 ああ、からかいがいのある、小さな|男子《おのこ》が村を出てしまったおかげで。 なぁに、黙ってくれるな。わたしを楽しませてくれるな、少年。 『……世間はハロウィンで盛り上がってるのに、この村は静かだ』だと? なんだ。異郷の祭りなど、わたしは知らん。また、その小さな板の話題か? そんな小道具で知り得ることなどたかが知れているというのに。人はそんなものを有難がって……、分からんな。 わたしなら、もっと正しい“モノ”を視せてやれるというのに。 それとも、なにかぁ? よその神でも祀り上げる気か? わざわざわたしの前に姿をあらわして、そんな愚かしい振る舞いをするとは、命知らず、なんて言葉でくくれないがな。 …………ふふっ、まったく。すぐ青くなる臆病さは、微塵も変わっていないじゃないか。 はは、神の戯言だ。小童一人の言葉に機嫌を損ねるほど、器が小さいわけもあるまい。 わたしは、この村の守り神なのだから。 知っているだろう、この神は失言は一度までなら赦してくれると。 さて、少年。 少年で遊ぶのも大概にしてやろうじゃないか。 この寂れた村に、今更になって帰省とは、一体なんの心変わりだ? 言い分をきいてやろう。 あの夜、両親と一緒に泣きじゃくって、命からがら逃げ出したことを忘れたわけではあるまいな。 ああ、わたしはよぉく覚えているよ。 少年がわななかせる唇の赤さも、まぁるい頬に流れた涙の青さも、落っこちそうなほどの見開いた瞳の黒さも。 後悔しているのだろう? 取り消したいのだろう? あの日の、あの求婚を。 なぁ、うっかり、わたしに永遠を誓った愚か者の少年。 わたしは少年の|真名《なまえ》を知っているし、神たる目からはどこへ逃げても逃れられることはない。 そう震えてくれるな、話の途中だと言うのに虐めたくなるだろう。 学習しない少年だ。 あの夜は、せっかく逃がしてやったというのに。 言っただろう。 次、わたしの爪が届くところにやって来たら、もう離してやれない、と。 にもかかわらず、少年は再び、この地を踏んだ。 その意味が分からぬほど、蒙昧であるまい? 愚か者であっただけではなく、命知らずでもあったのか。どんな心境の変化だ。 私が滅びるまで、少年は逃げ延びるつもりであったのでは? 神でなかろうと、童でも|理解《わかる》る。 この村はもはや、百年も保たぬだろう。 人の子は減るばかり、草木は生気を失い、信仰はほとんど失われた。 大人は歳をとり土に還り、子供は歳を経て町に行く。 どちらも、この村に帰ってこないという意味では同じだ。 この身を支えるのは、人の息吹。 元より祠のそば、村のなかまでしか動けぬ身だが、神とて不便なものだ。 笑うところだぞ、少年。 こんな死にかけの風体といえど、まだ私は土地神。 少年一人を隠すほど、造作もない。 それに恐怖するならば、踵を返せ。泣き喚いて逃げ出すがいい。 少年の怯える顔を、そして僅かばかりの成長を目撃して、私が面白がっているうちに、な。 …………なぜ、逃げない。 ……………………なぜ、私の眼前まで歩む。 神を恐れよ、畏怖せよ、膝を折り、叩頭せよ。 近付くな。近づくな、少年。 その意味を理解しているのか、それがどんな結末を呼ぶのか、判別できぬほどの齢ではあるまい。 なのに、……なのに…………。 …………そうか、少年。 そう、なのか、……しょうねん……。 最後に、一緒にいてくれるのか。 村人がじきに絶える土地神の、この化け物の傍にいることを選ぶのか。 ……愚かな、卑しい……人の子……。 何も手に入れられないと、何かを手にできるわけではない。 この惨状を見れば、益がないことは明白だというのに。 ……そうか、これが、……これが、歓び、なのだろうな。 ふたたび、……そのすがたを、目にすることができるとは、思っていなかったんだ。 |存在《い》きていて、よかった。 しょうねん、……少年。 ああ、愛している。 私の少年、…………いや、もうこの呼び方もよそうか。 なんだ、それも不服なのか? いやはや、気持ちは解る。私もこの呼び名を……気に入っていたからな。 ならば、ちこうよれ。この祠の元まで、歩を進めよ。 ……いい子だ、少年。 相も変わらず、小さき体躯だな。私の腕の中に捕らえてしまえる。 さて、次、目覚めたときは私の肚の中。 そのときに、君の真名を呼んでやる。 喜べ、その耳に注ぎ込んで、神の吐息を受けるといい。 その身を縛り付けて、魂すら抱き締めてやろう。 これで現世に左様なら。 人として最後の呼吸を噛み締めるといい。 この世が朽ち果てるまで共に……愛しい、私の少年。
本編

……ん……?

ああ……、帰ってきてしまったのか、少年。

なに? もう、そんな歳ではない? 私からすれば、少年はいつまでも童と変わらないがな。

「見くびらないでほしい」、か。確かに背丈は10寸ぐらい伸びたか? だが、そんなもの誤差だろう。

見下ろしたときに見えるつむじが、少々近づいた程度。少年はいつだって、可愛らしいものだ。

ああ、すまない、すまない。懐かしい顔を見たせいで、つい軽口を叩いてしまう。何しろ、わたしはこの二十年、退屈でたまらなかったからな。

ああ、からかいがいのある、小さな男子(おのこ)が村を出てしまったおかげで。

なぁに、黙ってくれるな。わたしを楽しませてくれるな、少年。

『……世間はハロウィンで盛り上がってるのに、この村は静かだ』だと?

なんだ。異郷の祭りなど、わたしは知らん。また、その小さな板の話題か?

そんな小道具で知り得ることなどたかが知れているというのに。人はそんなものを有難がって……、分からんな。

わたしなら、もっと正しい“モノ”を視せてやれるというのに。

それとも、なにかぁ? よその神でも祀り上げる気か?

わざわざわたしの前に姿をあらわして、そんな愚かしい振る舞いをするとは、命知らず、なんて言葉でくくれないがな。

…………ふふっ、まったく。すぐ青くなる臆病さは、微塵も変わっていないじゃないか。

はは、神の戯言だ。小童一人の言葉に機嫌を損ねるほど、器が小さいわけもあるまい。

わたしは、この村の守り神なのだから。

知っているだろう、この神は失言は一度までなら赦してくれると。

さて、少年。

少年で遊ぶのも大概にしてやろうじゃないか。

この寂れた村に、今更になって帰省とは、一体なんの心変わりだ?

言い分をきいてやろう。

あの夜、両親と一緒に泣きじゃくって、命からがら逃げ出したことを忘れたわけではあるまいな。

ああ、わたしはよぉく覚えているよ。

少年がわななかせる唇の赤さも、まぁるい頬に流れた涙の青さも、落っこちそうなほどの見開いた瞳の黒さも。

後悔しているのだろう? 取り消したいのだろう?

あの日の、あの求婚を。

なぁ、うっかり、わたしに永遠を誓った愚か者の少年。

わたしは少年の真名(なまえ)を知っているし、神たる目からはどこへ逃げても逃れられることはない。

そう震えてくれるな、話の途中だと言うのに虐めたくなるだろう。

学習しない少年だ。

あの夜は、せっかく逃がしてやったというのに。

言っただろう。

次、わたしの爪が届くところにやって来たら、もう離してやれない、と。

にもかかわらず、少年は再び、この地を踏んだ。

その意味が分からぬほど、蒙昧であるまい?

愚か者であっただけではなく、命知らずでもあったのか。どんな心境の変化だ。

私が滅びるまで、少年は逃げ延びるつもりであったのでは?

神でなかろうと、童でも理解(わか)る。

この村はもはや、百年も保たぬだろう。

人の子は減るばかり、草木は生気を失い、信仰はほとんど失われた。

大人は歳をとり土に還り、子供は歳を経て町に行く。

どちらも、この村に帰ってこないという意味では同じだ。

この身を支えるのは、人の息吹。

元より祠のそば、村のなかまでしか動けぬ身だが、神とて不便なものだ。

笑うところだぞ、少年。

こんな死にかけの風体といえど、まだ私は土地神。

少年一人を隠すほど、造作もない。

それに恐怖するならば、踵を返せ。泣き喚いて逃げ出すがいい。

少年の怯える顔を、そして僅かばかりの成長を目撃して、私が面白がっているうちに、な。

…………なぜ、逃げない。

……………………なぜ、私の眼前まで歩む。

神を恐れよ、畏怖せよ、膝を折り、叩頭せよ。

近付くな。近づくな、少年。

その意味を理解しているのか、それがどんな結末を呼ぶのか、判別できぬほどの齢ではあるまい。

なのに、……なのに…………。

…………そうか、少年。

そう、なのか、……しょうねん……。

最後に、一緒にいてくれるのか。

村人がじきに絶える土地神の、この化け物の傍にいることを選ぶのか。

……愚かな、卑しい……人の子……。

何も手に入れられないと、何かを手にできるわけではない。

この惨状を見れば、益がないことは明白だというのに。

……そうか、これが、……これが、歓び、なのだろうな。

ふたたび、……そのすがたを、目にすることができるとは、思っていなかったんだ。

存在(い)きていて、よかった。

しょうねん、……少年。

ああ、愛している。

私の少年、…………いや、もうこの呼び方もよそうか。

なんだ、それも不服なのか?

いやはや、気持ちは解る。私もこの呼び名を……気に入っていたからな。

ならば、ちこうよれ。この祠の元まで、歩を進めよ。

……いい子だ、少年。

相も変わらず、小さき体躯だな。私の腕の中に捕らえてしまえる。

さて、次、目覚めたときは私の肚の中。

そのときに、君の真名を呼んでやる。

喜べ、その耳に注ぎ込んで、神の吐息を受けるといい。

その身を縛り付けて、魂すら抱き締めてやろう。

これで現世に左様なら。

人として最後の呼吸を噛み締めるといい。

この世が朽ち果てるまで共に……愛しい、私の少年。



公開場所


クレジット

◆クレジット例
真己
「【男性向けシチュボ】執念深い村の守り神に魂全てを捧げて永遠に共に生きる【フリー台本】」
pixiv:https://www.pixiv.net/novel/show.php?id=23418743


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2024/11/16 公開

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